舌側矯正

舌側矯正とは

舌側矯正は、歯の裏側(舌側)に特殊な矯正装置を取り付けて歯並びを整える治療です。通常、歯列矯正は表側にワイヤーを通すため、しゃべったり笑顔になったりすると矯正していることが分かってしまいます。

しかし、舌側矯正は歯の裏側に装着するため、しゃべったり笑ったりしても矯正していることに気づきにくいという特徴があります。仕事柄矯正していることを隠したい方にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、舌側矯正は虫歯のリスクを低減させることが分かっています。歯の裏側は、表側に比べて唾液と接触する機会が多いため、装置の存在による虫歯のリスクが表側の装置に比べて低くなります。これにより、矯正中の自宅でのケアもより効果的に行えるのです。

こんな方におすすめ

● 仕事柄、矯正装置が見えるのは困る人
● 他人に矯正治療をしていることを知られたくない人
● 矯正装置が目立つことに抵抗がある人
● 結婚式などのイベントを控えている人

上記に当てはまる方は、舌側矯正をおすすめいたします。

舌側矯正のメリット

装置を付けていても目立たず、他人の目が気にならない

舌側矯正は、その名の通り歯の裏側に装置を取り付けるため、笑顔や会話などの日常生活のふとした瞬間でも、矯正装置をつけていることを他人に気づかれにくいのが最大の魅力です。

一般的な表側の矯正とは異なり、装置が目立たないので矯正治療を始めることに抵抗があった人にもおすすめです。社交的な場面や仕事の場面で、自分の歯に自信を持ちながらコミュニケーションを取ることができるのは、舌側矯正の大きなメリットと言えるでしょう。

金属アレルギーでも可能なものがある

従来の矯正治療では、金属製のブラケットやワイヤーが使用されることが一般的でした。しかし、舌側矯正では金属アレルギーを起こしにくい素材を使用した矯正装置も提供されています。

これにより、金属アレルギーの心配がある方でも矯正治療を受けられるようになりました。

ほとんどの歯並びの症例に適用

舌側矯正は、さまざまな歯並びの問題に幅広く対応することができます。

軽度な歯並びのゆがみから、重度の噛み合わせの調整まで、個々の状態や要望に応じた治療プランを立てることができるのです。

舌側矯正のデメリット

装置がオーダーメイドのため、費用が高くなる

舌側矯正の大きな特徴の一つが、矯正装置がオーダーメイドである点です。これにより、それぞれの歯の形や配置に合わせて精密に作成されるため、効果的に治療を進めることができます。

しかし、オーダーメイドの特性上、製作コストが高くなるため治療費用も高くなる傾向があります。

異物感が強く、発音や食事がしづらい

歯の裏側に装置を取り付けるため、最初は舌が装置に当たり、異物感を強く感じることがあります。

特に、発音や食事に影響が出ることがあるので、治療初期は少し戸惑うかもしれません。しかし、多くの患者さんは数週間で慣れ、日常生活に支障が出なくなると報告しています。

治療期間が長くなるものもある

舌側矯正は、高い審美性を持つ一方で、治療期間が長くなることも考えられます。

歯の動きをゆっくりと安定して行うため、一般的な表側矯正と比べても少し時間がかかることがあります。しかし、確実な結果を追求するためのステップであり、その価値は十分にあると言えるでしょう。

歯並びやお口の中の状態によっては適用できないケースもある

舌側矯正は、多くの症例に対応できるものの、すべてのケースに適用可能とは限りません。

歯並びや口腔内の特定の状態、矯正治療の目的や期待する結果によっては、他の治療方法を検討しなければならないこともあります。

矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

① 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。

当院の舌側矯正の特徴

矯正治療を専門に行う医師が治療を行います

舌側矯正は非常に難易度が高く、矯正専門の医師ではないと正しく歯並びを動かすことが出来ません。もし動かせたとしても、かみ合わせに問題が生じたり、後戻りがひどくなってしまう可能性があります。

当院では研鑽を積んだ矯正専門の医師が、患者様1人ひとりに適切な治療計画を立て、治療を進めていきます。

当院の舌側矯正の流れ

当院で行っている舌側矯正の流れを説明します。

1.初診カウンセリング

初診カウンセリングでは、お口の状態を確認します。それをもとに必要となる治療法や治療にかかる期間、費用などの目安をお伝えします。

カウンセリングでは、歯並びの悩みやお口の中で気になることなどをお聞きしながら、今後の治療に関する疑問や不安などをお聞きいたします。些細なことでもご質問ください。

2.精密検査

精密検査では、現在のお口の中の状態を確認するために、カメラを使った口腔内の写真撮影や、レントゲン撮影、歯の型取りなどを行い、治療に必要な情報を集めていきます。

3.診断結果・治療計画の説明

精密検査の結果を元に、まずは結果の説明を行います。そして、どのような内容で治療を進めていくのか、治療にかかる期間はどれぐらいなのか、費用はどのくらいかかるのかを提案します。

矯正治療は自費診療であるため、患者様のご負担も大きくなります。納得して治療を受けていただくために、気になることがありましたら納得いくまで何度でもご質問ください。

4.歯磨き指導、クリーニング

治療を開始する前に、お口の中の環境を整えます。虫歯や歯周病などがあれば、まずはその治療を行いましょう。また、歯石や着色がある場合にはクリーニングを行い汚れをきれいに落としていきます。

また、矯正中はブラケットやワイヤーがあることで歯磨きをしても汚れが残りやすくなっていますので注意が必要です。そのため虫歯になりやすくなるため、矯正中のケアの仕方について歯科衛生士が丁寧に指導します。

5.舌側装置の作製

治療計画を立てて、患者様に同意をいただければ、歯型をもとに矯正装置を作製します。歯型を採ってから矯正装置ができるまでに約1ヶ月かかるため、その間に歯磨き指導や、虫歯の治療などを行います。

6.矯正装置の装着と定期的な通院

矯正装置が完成したら、歯に取り付ける作業を行います。舌側矯正は、表につける矯正異常に時間がかかるため、当日は予定に余裕を持ってお越しください。

矯正装置をつけたあとは、4〜6週間程度に一度のペースで通院しましょう。毎回の診察では、歯がどのくらい動いたかを確認しながら、ワイヤーの交換と矯正装置の微調整を行います。

7.保定期間

歯が移動し、歯並びが改善したら矯正装置を外します。矯正装置を外したら治療は終了というわけではなく、歯の後戻りを防ぐために保定装置を装着します。保定期間中は、3〜6か月に一度の程度で通院が必要になるため注意しましょう。

アクセス・診療時間について

LIV矯正歯科

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