出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも前に突き出している状態を指します。医学名では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれ、見た目の問題としてコンプレックスになりやすい症状です。
出っ歯の診断は、「上の前歯が下の前歯よりも〇mm突き出ているから出っ歯の治療をする!」とはならず、患者様本人の生活習慣でのお悩みや、口腔内の環境、コンプレックスになっているなどの状況を総合的に判断した上で、治療を行います。
出っ歯は、骨格の構造により起きているもの、前歯の傾きにより起きているもの、口呼吸や指しゃぶりなどの生活習慣により起きているものの3つのタイプに分類できます。出っ歯の治療は、こうした原因を踏まえて治療法を選択することが大切です。
出っ歯の状態によっては、歯の摩耗や歯周病のリスクも高める要因となります。適切な矯正治療や予防ケアでこうしたリスクを低減することができます。当院でも健康な口腔を保つため、出っ歯の早期の対策と定期的なクリーニングによるケアを行っています。
軽度の出っ歯であれば、出っ歯が原因で直接的な影響がでることは少ないと考えられています。しかし、中度~重度の場合はさまざまな影響が現れることがあります。
重度の出っ歯は口元に特徴が現れやすくなります。歯が前に出ることで上唇が盛り上がるようになり、いわゆる「口ゴボ」の状態になります。
口元のふくらみや笑ったときに前歯が目立つ、横顔が気になることでそれがコンプレックスになる方もいます。
物を食べるとき、私たちは前歯で食べ物をかじり取り、奥歯で咀嚼して飲み込みます。しかし、出っ歯になると上と下の前歯が触れ合いにくくなるため、食べ物を嚙み切れなかったり、硬い食べ物を避けるようになることがあります。
咀嚼回数が少ない方は、丸のみに近い状態になるため胃や腸への負担も大きくなります。また、硬い食べ物を避けるようになると顎の筋肉が弱くなってしまうこともあるため注意しましょう。
出っ歯になると無意識のうちに口が開いている状態になります(ポカン口)。すると、口の中が乾燥しやすくなり、唾液が蒸発してしまいます。
唾液の量が少なくなると、虫歯や歯周病が増えたり口臭が強くなったりすることが分かっています。また、口内炎や口唇炎の原因にもなります。普段から口呼吸の方も同じようにリスクが高まるため注意しましょう。
出っ歯という歯並びの状態は、多くの人々にとって見た目や機能性に影響を及ぼす可能性があります。ここでは出っ歯になる3つの主要な原因を探るとともに、それぞれの原因について詳しく解説いたします。
遺伝的な要因は出っ歯の原因として大きな役割を果たしています。特に、親や祖父母が出っ歯であった場合、子供も同様の特徴を持つ可能性が高まります。顎骨の大きさや形状、歯の大きさなどの遺伝的特性が、この問題の背後にあることが多いです。
幼少期の癖が出っ歯の原因となることがあります。例えば、指しゃぶりは上の前歯に圧力をかけ、前に突き出させることがあります。おしゃぶりも同様です。そのため、奥歯が生える2歳頃には、おしゃぶちや指しゃぶりを辞めさせることが理想です。
また、口呼吸は舌の位置が変わるため、それに伴って歯が前方に移動することがあります。クセになっている爪噛みも、歯や顎に不自然な圧力をかけるため長期間にわたって行うと、歯並びに影響を及ぼすことが考えられます。
お子様のこのようなクセが気になっているときは、当院にご相談ください。
事故や虫歯などで、永久歯に生え変わる前に乳歯を失ってしまうと、失われた歯のスペースに隣接する歯が移動して、永久歯が正しい位置で生えてこないことがあります。
すると、歯が生える位置が変わったり、前歯が前に押し出されたりして出っ歯になってしまうことがあります。
当院は出っ歯の治療として、マウスピース型矯正装置やワイヤーを使った矯正を行っています。また、程度によっては部分矯正で改善できる場合もあります。
マウスピース型矯正装置は透明なマウスピースを使って行う矯正方法です。
全体を少しづつ同時進行で動かしていくので、短期間で、費用も抑えての治療が可能です。透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいという特徴があります。
● 透明なマウスピースを使うため目立ちにくい
● 違和感や痛みが少ない
● 取り外しができるので虫歯になりにくい
● 同時にホワイトニングもできる
● ワイヤー矯正に比べて治療期間が長くなる
● 1日20時間以上装着する必要がある(食事中、歯磨き中を除く)
重度の出っ歯の治療では、ワイヤーを使った矯正治療を行っています。歯それぞれにブラケットを取り付けてワイヤーで歯を大きく動かすため、中程度から重度のすきっ歯の改善に有効です。
● 歯全体の歯並びを整えることができる
● ワイヤーで歯を動かすため歯を動かしやすい
● 咀嚼機能の向上
● 発音機能の向上
● マウスピース型矯正装置に比べ費用がかかる
● 矯正治療中はワイヤーが目立つ
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