受け口とは？

受け口のデメリット

受け口は次のようなデメリットがあります。

見た目の問題

受け口は人によってはチャームポイントととらえる方もいます。一方で、受け口により笑顔になれない、マスクを外すのが怖いという方もいらっしゃいます。

受け口は見た目の問題で心理的なダメージにつながることもあり、そうした理由から治療を希望される方もいます。

咀嚼機能の低下

受け口になると噛み合わせが悪くなるため、噛む際に余計な力が入ってしまいます。すると、咀嚼機能が低下したり、歯をかばうような噛み方になって顎に負担がかかり痛みを伴うことがあります。食べたものを飲み込みにくい（嚥下不良）を訴える方もいます。

虫歯や歯周病になりやすい

受け口になると、歯磨きがしにくいと感じることがあります。結果として磨き残しができてしまい、虫歯や歯周病、歯肉炎などの原因になってしまうことも。さらに、口の中が乾燥しやすくなるため口臭の原因にもなります。

発音に影響が出る

受け口になると「サ行」「タ行」の発音しにくくなることがあります。舌足らずな印象を受けるほか、英語の発音が難しく感じることもあります。

受け口になる原因

受け口の原因は次の通りです。

遺伝

遺伝は顎の形状や歯並びに大きな影響を与えます。もし家族に受け口の人や歯並びが悪い人が多い場合、遺伝的要素が影響している可能性が高いでしょう。

遺伝による受け口になっている場合でも、お子様の小さいときに受け口の有無を判断することは難しく、永久歯に生え変わる頃に受け口か否かを判断します。

口呼吸

鼻と上顎の骨は連動しています。鼻呼吸をしていると上顎に舌がおさまる形で置かれますが、舌が大きくなることによって上顎をU字のアーチ状に広げるため、正しい歯並びになりやすいのです。

口呼吸になると舌は下顎に収まるため、歯や顎を少しずつ前に押し出すようになります。この状態が長く続くと受け口になってしまいます。

悪い噛み癖

子どもの成長期に悪い噛み癖がついたまま成長すると、受け口を引き起こす可能性があります。

例えば、下の顎を前に出して噛む癖があると、顎の成長が不自然な方向に進む可能性があります。このような噛み癖は、早期に矯正することが重要です。また、家族に受け口の人がいる場合は、小さいときから歯磨きをしっかり行い、顎を鍛えるような硬い食べ物を積極的に食べることも大切です。

歯の生える角度

歯が生える角度によっても受け口が引き起こされることがあります。特に、上の前歯が内向きに生えてくると、噛む力が均等に分散されず、結果として下の歯が前に出てしまうことがあります。早期に対処することで、歯の角度の問題も解決できます。

当院の受け口治療について

軽度の受け口の場合

当院での受け口治療にはいくつかの方法がありますが、特に軽度の受け口に対してはマウスピース型矯正装置を利用できるケースもございます。
マウスピース型矯正装置は透明なマウスピース型の装置を使用し、歯並び全体を少しずつ同時進行で動かしていく治療法です。

メリット

● 見た目が自然で美しい
● 咀嚼機能が向上
● 取り外し可能でお手入れが簡単
● 痛みが少ない
● 矯正していることに気付かれにくい

デメリット

● 1日20時間以上の装着が必要
● 重度の症状には対応できない可能性がある
● ワイヤー矯正に比べて治療期間が長くなる

重度の受け口の場合

重度の受け口に対する治療は、当院では、ワイヤー矯正に加え、アンカースクリューやプレートを使用することで、より効果的な治療を提供しています。特に骨格的な不調和が強く見られる場合には、根本的な解決を図るため外科的な手術も選択肢として検討されます。

メリット

● 中等度から重度の症状にも対応可能
● 咀嚼機能の大幅な向上

デメリット

● 痛みが伴う可能性があります
● 高額な費用がかかる場合があります
● 見た目にも矯正していることが分かりやすい

当院ではこれらの治療法以外にも患者様一人ひとりにあわせた治療法を提案しています。気になる症状があれば、まずは気軽にご相談ください。